防衛要塞都市
「そして、セイル軍曹。第1、第2狙撃部隊は、あなたに任せます。」


セイルは無表情で敬礼し、それにカシワギは頷きで答えた。


「最後に……リー中尉。あなたは、管制室をまとめてください。並びに、総指令官となる私の命令を、皆さんに届けていただきます。」


リーは、右拳を強く握り締めた。


ゆっくりと右手を上げ、額の前に置く。


揺るぎない敬礼に、カシワギは頷いた。


「作戦開始は明日正午です。それでは、幸運を祈ります。」


カシワギの敬礼に倣い、全員が完璧な敬礼をし、明日の決戦を見据えた。
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