金魚恋
恋心
海斗はまさに才色兼備。
そんな海斗に私が恋心を持つようになったのは私が中1で海斗が高1のとき。
今から三年前のクリスマスの日のこと。
海斗が初めて私に弱みを見せた。
近所の三つ年上のお兄ちゃん
頼りになる幼なじみのお兄ちゃん
そんな存在から"特別な人"に変わった…
三年前のクリスマスの日
普通に私の部屋に入って来ると
「未由…」
いつになく沈んだ声で私の名前を呼んだ。
当時の私は海斗のことをまだ好きとかそんな風には思ってなくて
ただお兄ちゃんみたいに思ってた。
優しくて,おもしろくて,頼りになるお兄ちゃんみたいな存在だって…。
だからいつもと様子が全然違う海斗にすごく戸惑った。