ご主人様のメイド
やって来たカフェは初めてくるようなオシャレなお店で彼にぴったりだと思った。


「ここのココアすげー上手いよ」

彼に貸してもらったペンで紙に"じゃあそれで"と書くと、彼はウェイトレスさんに注文してくれた。


注文を聞く時ウェイトレスさんは顔を赤らめていたっけ。



頬が緩んでしまうくらいココアは美味しくて。

彼はコーヒーを飲みながらそんなあたしを見て微笑んでいた。

しばらくココアに舌鼓していたけど、しっかりあたしを見据える視線に気づいて顔を上げた。

「なんで傘も刺さずにあんな所にいたか、聞いてもいい?」



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