ﾓｳ ｽｷｼﾞｬﾅｲ

望

望はほんとに優しく私を穏やかな気持ちにさせた。


山田先輩も誠と付き合いはじめたが、私は少しチクチクと胸を痛めたが、望と付き合っているせいか余り気にならないように、むしろ祝福するようになった。

誠が「裕美子っ俺やったぜ！」と言ったときは手を叩いて祝福した。

望もそんな二人を祝福し、望と私が付き合っていることも山田先輩や誠に明かした。

みんなが祝福モードで陸上部に春が来たと口々に言った。

望先輩は二人で公園にいるときは私を抱きしめてオデコにチューしたりして唇のほうにはしなかった。私の気持ちを思ってだろう。
しかし私は望がチューしたりギューするたび幸せな気持ちになりつつあった。

その度に必ず「嫌じゃない？」と聞いてくれた。

凄く凄く我慢するように抱きしめる。
キスすることが出来ない想いをごまかすように…

何度も何度も望は私とオデコをあわしてキスをずっと我慢していた。

私はそんな望が愛しくてたまらなくなってきた。