ペットだなんて、言わないで
第一章 捨て猫
―ピピピピピピピピピ
けたたましい目覚まし時計の音に、今日も起こされる。
時刻は八時…いつもと変わらない時間だ。
ただ違うのは、うちに家族が一人増えたという事――。
「ニャーッ」
「分かってるって……」
中々目覚ましを止めない俺に呆れたのか、新しい家族が俺を起こしに来る。
いや――エサが欲しいだけかもしれない。