ペットだなんて、言わないで

 ――あの時みたいに、必死で探した。


 喉がカラカラになってはりつきそうになっても、無我夢中で走った。


 思い当たる場所を順番に、そして何度も見て回った。



「くそっ!!」



 もう外は既に暗くなりつつあり、星がいくつか瞬いていた。


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