ペットだなんて、言わないで

 俺はまた路地裏に来ていた。


 ハルの気配もダンボール箱も無いけど、つい、来ていた。

 少し歩くと、メグちゃんとパスタを食べたお店にたどり着いた。


「もう夕飯の時間か。ハルお腹減ってんだろうな」


 パスタ屋の横に、人が一人通れるくらいの道がある事に今、気が付いた。


 ――もしかしたら、なんて思った。

 でも、ちょっと進むとそこは行き止まりだった。



 パスタ屋がゴミを捨てる所なんだろう、大きなゴミ袋がいくつも置かれていた。


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