ペットだなんて、言わないで

 早く立ち去りたいものの、その声の主が気になって仕方がなかった。


 辺りを見回しても何も無く、もちろん誰も居ない。


 ふと、一つのダンボール箱に目がいった。



「まさか子供を捨てていったとかじゃないよな」


 恐る恐るその箱に近付き、足を止める。



 ――ガタッ!



「うぉぉ!?」


 箱が急に動いたので、飛び上がりそうなくらいビックリしてしまった。



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