マンボウの住む家
頭を失った組織は脆い。特にシーシャパードのような過激派組織には致命的だ。
創始者の逮捕によって揺らいだ結束は、創始者の実子が後を継ぐことによって強固になる。
とはいえガキの俺に組織の運営などを出来るわけがなく、会長代理というポジションを用意し、俺は自由気ままに動いていた。
会長代行をつけることは俺にも知らされていたが、人選は幹部達がやり、誰がそのポジションについたのかは知らされなかった。
その気になればその程度の情報などすぐ手に入れられたがしなかった。
信頼されてないのは重々承知であったし、特に興味がなかったので誰が会長代行になろうが俺には関係ない。
目的さえ達せられればそれでいい。そのために俺は組織にいるのだから。
「However, there was something to be amazed in your information-gathering capacity. Therefore, you were able to do the with one's own way. Do you differ?」
(とはいえ、貴方の情報収集能力には目を見張るものがあったわ。だから貴方は好き勝手できた。違う?)
冷徹な視線が降り注ぐ。
コナ王女はブロンドの髪を掻きあげ、右足を倒れている俺の頭に添えた。