マンボウの住む家

「世界征服ねぇ……海斗くんってそういう支配欲とかあるんだ」


マンボウの問いに海斗は首を振った。


「あ、俺は違うっすよ。どちらかというと妨害してた方で」


「妨害?」


「父さんは力に魅せられて完全に我を忘れてた。俺の言葉も届かないし、だからポセイドンが見つからないように組織に入って、情報操作をしてたんだ」


「へぇ、可愛い顔してエグイことしてんのね」


「へへ、俺ってイケメンだろ?」


調子に乗るなと小突いてやった。


傷口に当たったのか、軽く叩いただけなのに異様なアーバーアクションで痛みを伝えた。元気そうでなによりだ。


「これからどうするの? もう組織にはいられないでしょ?」


「うーん……とりあえず組織のメインサーバーにハッキングして、全てのデータを削除するよ。サーバーに古代書のコピーがあるから、それを消しちゃえばアトランティカを発見することは出来なくなる。オリジナルはすでに警察に没収されちまってるからな。そうなりゃ組織も解体せざる得ないさ」
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