マンボウの住む家
海斗は物珍しそうに、マンボウの身体を舐め回すように見つめる。
触っていいかと俺に尋ねるが、俺に言われても困るのでマンボウに目配せすると、奴は「構わないわ」と一言つぶやいた。
本人……いや本魚の許可が下りたからには、俺はなにも言うことはない。
海斗は恐る恐る、マンボウの身体に触れた。
「あっ」
漏れる溜息。
海斗は遠慮なくマンボウの身体に手を滑らせる。
「うっん……あんっ」
「へぇ、マンボウってスベスベしてんだな」
「や、そこは……」
目を瞑ると物凄く卑猥なシーンに聞こえるが、実際はマンボウの身体を触っているだけでそれ以上のことはなにもしていない。
なんかキモイ。
「このヒレはどうなってるんだ?」