マンボウの住む家
風呂桶には水を貯めて準備万端。
だが問題が発生した。
重い。
とてつもなく、重い。
まあ2トンのマンボウだから俺一人の力じゃどうにもなりませんよそりゃあ。
引きずろうとしてもその重みと皮膚のぬめりけで思うように作業が進まない。
まいった。どうしよう。
このまま放っておいたら水分が奪われて干からびてしまうのは目に見えている。
とにかく水分を! ということで、庭の蛇口からホースを伸ばしてマンボウの身体に水をかけた。
よく海岸に打ち上げられたクジラとかにやっているように、身体に水をかければなんとかなるかと思ったのだ。
海水じゃないけど仕方がない。これで我慢してくれ。
ビチャビチャ水を浴びせ続けると、マンボウのひれの動きが活発になってきた。