マンボウの住む家

残念だが、我が家に魚類の血縁者など存在しない。


というか人間として存在してはならない。よってマンボウ、貴様はNOT家族だ。


俺の心を読み取ったのか、マンボウはげんなりとした表情で口をパクパクしていた。酸素を求める金魚だ。


「宙って、案外キツイことをさらりと言う(思う)よね……」


強くならないと芽衣を守れないからな。


「強さと腹黒さは全くの別物だと思うけど……」


今日の朝食は予定を変更してマンボウの焼き魚にしてくれようか。


慌ててマンボウは頭を下げて(どこか頭なのか俺にはよく判らないのだが)大人しく芽衣の面倒を見てくれた。


マンボウとの生活は色々大変だが、芽衣の相手をしてくれるのは正直助かっている。


炊事洗濯掃除などの主夫業+学校の課題+芽衣の世話。


芽衣の相手をするのは全然苦ではないのだが、やはり肉体的には多少なりとも堪えてしまう。


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