マンボウの住む家

「その辺の諸事情は全くもって問題なしよ。全身を不可視コーティングするから、貴方達意外の人間には私の姿を確認することはできないわ」


ご都合設定ktkr!


「ふがし? ふがしってなーに?」


「ふがしじゃなくて不可視。簡単に言えば、姿が見えなくなるってことよ」


「すごーい! マンちゃんってなんでも出来るんだね!」


いくらなんでもそのご都合超設定はやりすぎではなかろうか?


冷めた視線を送る俺をチラ見しながら、マンボウは芽衣の傍らにずっと寄り添っている。


俺が何を言っても、こいつは付いてくる気まんまんなんだな。


仕方がないか、なんかその辺の対策もバッチリみたいだから連れてくだけ連れて行こう。


あわよくば、水族館に寄贈してやる。


俺の心中は判り切っているはずなのだが、マンボウは終始朝のテレビニュースを食い入るように見つめていた。


しらを切るつもりらしい。全く、本当に困った魚だ。
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