危険な賭け……
しませんか?
『佐原の事、好きなのかな……?』
その言葉が私をかき乱す。
先輩………?
な……にを…
言ってるの……?
今の私はきっと、
真っ赤だ。
恥ずかしい……!!
先輩も、
会ってまだ短い私に、なにを……
さっと先輩から目をそらす。
けど、先輩は私を見つめていて……
突き放す事も、
何かを言う事も
できなくて……
なにもできない私は……
ミジメだ…………
「佐原……?」
ードキッ
先輩が私を呼ぶ。
私はなにも言えなくて………
ただずっと、
俯いたままだった……
「さーはら♪」
いきなり先輩が私から離れる。
先輩を見ると、
先輩の顔はさっきまでの真剣な顔とは違う、どうにもふざけた顔をしていた。
「ジョーダンだって♪そんなマジにとんなよ。」
ジョーダン……?
「ごめんな?ドキドキした?」
先輩の手が私の頬に触る。
「し、してません!気が散るので向こうに座ってて下さい!!」
先輩を突き飛ばし、また料理を続ける。
「そう……わかったよ……」
そう言うと先輩はキッチンの壁にもたれかかる。
「でも佐原……?」
「な、なんですか!!」
必死に冷静を装う。
「いつかそんな強がり……言わせなくさせてあげるよ………」
ードキッ
「じゃーね、ご飯できたら呼んで?」
そう言うと先輩はキッチンから出て行った。
先輩がいなくなるのと同時に足の力が抜け、床に座り込む。
「な、なんなんだよ !!変態スケベ野郎!!」