危険な賭け……
しませんか?
憂鬱
side:和哉
運なしの女を家に連れてきた。
正直、なんでかわからない。
こいつの話を聞いて同情した……?
いや、違う。
少なくとも、同情ではない。
でも、同情以外ならなんだと言われても、わからない……
ただ、興味をもった。
運なしは見ててわかったが、俺に運を上げろと、コイツは言ってるようなもんだ……
無理だ。
俺は神かっての。
でも、せっかくだから利用させてもらおうと思った。
他の女をまくなら丁度いいし、いい暇つぶし程度だし?
何より、反応がおもしろい。(笑)
今日もいつもの様にコイツをからかうつもりだった……
けど、あいつが俺の予想と違う事を言ったから……
「先輩は…どうして私にここまでしてくれるんですか…?」
正直、困った。
だって理由は俺にもわからかったから……
「さぁ…?よくわからないな…」
これが、今の俺の思っていた事だった……
会って、まだ短い女に別に感情を抱くのは無いと思ったから……
佐原に近づく。
いつも結んでいる佐原の髪をほどく。
俺の行動一つ一つに反応する佐原。
やっぱコイツ、面白ぇ(笑)
こんな事言ったらコイツ、きっと赤くなるだろーな。
少し、真面目な顔をする。
「俺…佐原の事、好きなのかな…」
俺がそう言うと、やっぱり超赤面の佐原。
これ以上からかうとやばいかな…?
「佐原…?」
俺がそう言っても佐原は下を向いたまま。
なんだ…?
けっこう可愛い……
「さーはら♪」
佐原から離れて、ジョーダンだと言う。
確かに最初はジョーダンのつもりだった。
けど、今は……
くそ、なんだよ、この気持ち……
「ごめんな?ドキドキした?」
気を紛らわすつもりで佐原に言う。
だけど、佐原の口からでた言葉に、俺は予想以上にショックを受けた。