危険な賭け……
しませんか?
そう、伝えて、あたしはすごく恥ずかしくて、思わず下を向く。
先輩は何も言わない。呆れちゃった?
今更って感じ?
「…ごめ…」
「佐原」
握っていた先輩の手を離そうとした時、
ーふわり
ギュッと、先輩の腕に包まれた。
一瞬、なに?
と思ったけど、先輩の腕の中があまりに暖かくて………
あまりに優しくて……
私もギュッと、先輩に抱きついた。
「今の、本当…?」
先輩が言う。
「ぅん、本当。」
恥ずかしかったけど、はっきり言った。
キチンと言わなければ、想いは伝わらない。
「本当……なの……私、先輩の事、好き。」
「俺も、佐原の事、好きだ。」
嬉しい。
涙が頬を伝う。
体が離れ、瞳を合わす。
先輩が、スッとメガネを外した。
「先輩…?」
「メガネ、今は邪魔だから。」
「なんで…?」
訳がわからず、聞く。
すると先輩はフッと優しく笑った。
「俺、キスする時はメガネ外してする主義だから♪」
「ぇ………んっ」
唇を、唇で塞がれた。
けど、優しくて甘い、心から安心できるから……
だからこれからも……
あなたとキスをするの。
そして今の私の運勢はきっと………
大吉♪♪♪
『fin☆』