SLらぶ☆
それから、あたしは毎日、彼にバスケットを教わった。 


プレイだけじゃなく、ルールや有名な選手のこと。 


目を輝かせながら話す彼が眩しかった。 


「桜子!そろそろ帰りなさい!」 


暗くなって、あたしのお母さんが迎えに来るまで、あたしたちは夢中で練習していた。 


「桜子って可愛い名前だな。」 


そう言われて自己紹介もしていないことに気づき、彼の名前を聞こうとしたときには、ドリブルをしながら走りだしていた。 


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