蜜林檎 *Ⅰ*
貴方が好き
・・杏は、樹の言葉に頭の中が
真っ白になってしまう。
今、隣で前だけを見つめて運転
している男性(ヒト)の横顔は
紛れも無く、ずっと胸を焦がし
憧れ続けている人
・・・樹なのだ。
その憧れの男性が、自分の事を
好きだと言う。
そして、杏に問いかける・・・
『君も俺が好き』・・・かと。
赤信号で停まる車、樹が杏を
見つめると彼女の真赤に腫れた
瞳から、また、涙が溢れ
右頬に流れた。
その綺麗な涙に心を奪われる樹
・・・信号は、青に変わり
後方のトラックがクラクション
を鳴らす。
その音に後押しをされ、考える
よりも先に、樹への溢れる想い
が、杏の口を衝いて出た。
「貴方が好きです」
杏がそう答えると、樹は
ほっと吐息をもらす。
彼女の答えに、大の男、彼自身
も内心、ハラハラしていた。
二人はお互いに、相手の事を
こんなにも好きになっている事
に驚く。
真っ白になってしまう。
今、隣で前だけを見つめて運転
している男性(ヒト)の横顔は
紛れも無く、ずっと胸を焦がし
憧れ続けている人
・・・樹なのだ。
その憧れの男性が、自分の事を
好きだと言う。
そして、杏に問いかける・・・
『君も俺が好き』・・・かと。
赤信号で停まる車、樹が杏を
見つめると彼女の真赤に腫れた
瞳から、また、涙が溢れ
右頬に流れた。
その綺麗な涙に心を奪われる樹
・・・信号は、青に変わり
後方のトラックがクラクション
を鳴らす。
その音に後押しをされ、考える
よりも先に、樹への溢れる想い
が、杏の口を衝いて出た。
「貴方が好きです」
杏がそう答えると、樹は
ほっと吐息をもらす。
彼女の答えに、大の男、彼自身
も内心、ハラハラしていた。
二人はお互いに、相手の事を
こんなにも好きになっている事
に驚く。