蜜林檎 *Ⅰ*
「センリやメンバーは会った事
 があるよ
 この間の飲み会に連れて
 行ったから・・いちを報告」

樹は、照れくさそうに口元を
緩ませた。
 
千里は、その相手が杏の事だと
すぐにピンと来て驚く。

「やっぱり、運命・・・
 マヤさん、その彼女の為にも
 差し止めの方、宜しく」

「了解、この後は、追加公演の
 セットリスト等、メンバーで
 話し合ってよ、サクちゃんが
 同じじゃつまんないって
 言ってるんでね・・・
 なんかやりたいみたいよ」

雑誌の差し止めは、無事に
できたが、樹は、念の為に
マンションには戻らずに
ホテルに追加公演が終了
するまでは泊まることになる。

ホテルの一室に集まる
メンバー達お酒を飲んでいる。

「でも、良かったね
 
 雑誌の差し止めが
 間に合って」

朔夜の言葉に樹は、ほっとした
表情を浮かべた。
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