蜜林檎 *Ⅰ*
「私ちょっと
 御化粧室に行ってくるね」
 
杏は席を立ち、化粧室へと
向かう。
 
その足取りは、ほんの少し
ふらついていた。

瑠璃子達は、美味しい料理
の味に大満足で
お腹いっぱいになってしまう。

「もう、お腹いっぱい・・・
 どの料理も美味しすぎる
 
 なんか気分もハイに
 なってきたよ」

「わたしも、気分最高
 お酒に酔ってる感じ」

瑠璃子は気がつく、デザート
にお酒が含まれていたのでは
無いかと・・・

お酒に弱い杏の事が、無性に
気になった彼女は慌てて
御化粧室へと向かう。

「どうしたの、ルリ・・?」

ボーっとお酒を飲んでいた樹
の視線は杏を探す。
 
しかし、どこにも杏の姿は無い。
< 183 / 337 >

この作品をシェア

pagetop