蜜林檎 *Ⅰ*
「おめでたい話なのか・・・
 どこの馬の骨かわからん奴に
 大事なアイツを」
 
悔しそうな顔をして、お酒を
一気に飲み干す悪友

その姿に、雅也は瓶ビールを
差し出してテーブルに置いた。

「今日は、とことん飲みな
 これは、俺からの
 祝いのおごりだ
 
 シン、おつまみもだして
 やってくれ」

「はい、どうぞ」

瓶ビールの横に美味しそうな
おつまみが並ぶ。

「すまないね、シンくん」

百合は、テーブルの瓶ビール
を持ち、お酌をする。

「おじさん、一杯、どうぞ」

百合にお酌をしてもらう伊藤
は、もう既に

相当悪酔いしていた。
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