蜜林檎 *Ⅰ*
百合の涙
バイト帰りの杏は
いつものようにお店から
家の中へ入ろうとしたその時
のれんが、かかっていない事
に気がつく。
「ねえ、のれん出てないよ」
雅也は、カウンターのお客様に
食べ物を渡しながら、何度
『店から帰って来るな』
と、言って聞かせても聞かない
杏への不満の小言が、ついつい
出てしまう。
「裏から入れって
いつも言ってるだろう」
雅也の声に少し驚く、お客様に
気を利かせた杏は、微笑んで
彼を見つめた。
「いらっしゃいませ・・・」
お客様の顔を見て、杏は驚く。
「アン
何、驚いた顔してるんだ
烈だよ、レツ」
杏は、少年だった烈(レツ)が
青年になっている姿に、驚きを
隠せないでいた。
いつものようにお店から
家の中へ入ろうとしたその時
のれんが、かかっていない事
に気がつく。
「ねえ、のれん出てないよ」
雅也は、カウンターのお客様に
食べ物を渡しながら、何度
『店から帰って来るな』
と、言って聞かせても聞かない
杏への不満の小言が、ついつい
出てしまう。
「裏から入れって
いつも言ってるだろう」
雅也の声に少し驚く、お客様に
気を利かせた杏は、微笑んで
彼を見つめた。
「いらっしゃいませ・・・」
お客様の顔を見て、杏は驚く。
「アン
何、驚いた顔してるんだ
烈だよ、レツ」
杏は、少年だった烈(レツ)が
青年になっている姿に、驚きを
隠せないでいた。