蜜林檎 *Ⅰ*
雅也は、お店の開店準備に
追われて忙しくしていた。
「ユリちゃん・・・
みて、りんご」
居間で幼い杏の世話をして
いた百合は自分に話しかけ
絵を描く杏を放っておいて
テレビの画面を夢中で
見つめている。
「ユリ、ちょっと
手伝ってくれないか・・・
あれ、イッキじゃないか
どうした?」
それは、樹と映画で共演した
女優との熱愛騒動の模様が
ワイドショーで流されていた。
「ユリ、こんなくだらない
テレビ、消さないか」
百合はテレビを消さずに
ただ、ぼーっと
コメンテーターの話を
聞いていた。
店の営業時間が終わり
のれんを外す雅也の元へ
樹が駆けて来た。
追われて忙しくしていた。
「ユリちゃん・・・
みて、りんご」
居間で幼い杏の世話をして
いた百合は自分に話しかけ
絵を描く杏を放っておいて
テレビの画面を夢中で
見つめている。
「ユリ、ちょっと
手伝ってくれないか・・・
あれ、イッキじゃないか
どうした?」
それは、樹と映画で共演した
女優との熱愛騒動の模様が
ワイドショーで流されていた。
「ユリ、こんなくだらない
テレビ、消さないか」
百合はテレビを消さずに
ただ、ぼーっと
コメンテーターの話を
聞いていた。
店の営業時間が終わり
のれんを外す雅也の元へ
樹が駆けて来た。