蜜林檎 *Ⅰ*
料理が運ばれてくる。

お皿に色とりどりに盛られた
お料理を見ているだけで
杏の心は躍る。

「おいしそう」

美味しいご飯を食べながら
樹の仕事の話を聞いている。
  
「今度発売のシングル曲は
 やっぱり盛り上がる曲なの」

「そうだね
 前アルバムに、最後まで
 いれるかどうか
 悩んだんだけど
 他の曲と色が違うから
 没にしたんだ・・・
 
 でっ、今回イベント参加が
 決まって、サクちゃんが
 単発でならかっこいい曲
 だから、この機会に、ぜひ
 シングルで出したいって
 言い出してね」

「サクちゃんがそんなに
 押してる曲なんだね
 
 早く聞きたいなぁ
 発売日が待ち遠しいよ」

「発売までは、もう少し
 時間がかかるかな・・・
 
 明日のプロモ撮影の後は
 ジャケット撮影が続くしね」
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