蜜林檎 *Ⅰ*
「好きじゃないって言ったら
嘘になる
でも、今の好きは、昔の好き
とは違う
あの頃は、本当にイッキの事
が死ぬ程好きだった
わたしの居場所は
イッキだけだった」
本当の自分の気持ちに、ずっと
蓋をして生きてきた百合。
百合の心の叫びに樹だけは
気づき優しく手を差し伸べて
くれた。
それなのに、繋いだ手を一方的
に離したのは百合だった。
その手を離した事を、百合は
後悔していない。
「あの時、あのまま別れずに
一緒に過ごしていたとしても
きっといつかは
別れていたと思うわ
・・・今が真実」
「ユリちゃん・・・
もうひとつだけ
聞いてもいい?」
嘘になる
でも、今の好きは、昔の好き
とは違う
あの頃は、本当にイッキの事
が死ぬ程好きだった
わたしの居場所は
イッキだけだった」
本当の自分の気持ちに、ずっと
蓋をして生きてきた百合。
百合の心の叫びに樹だけは
気づき優しく手を差し伸べて
くれた。
それなのに、繋いだ手を一方的
に離したのは百合だった。
その手を離した事を、百合は
後悔していない。
「あの時、あのまま別れずに
一緒に過ごしていたとしても
きっといつかは
別れていたと思うわ
・・・今が真実」
「ユリちゃん・・・
もうひとつだけ
聞いてもいい?」