蜜林檎 *Ⅰ*
それは大阪であやめと二人きり
で飲んでいた時に、彼女が
話していた事・・・
イツキがデビューした当初
大切にしていた女性がいて
その人との結婚の噂がファン
の間で広まった・・・
「イツキが結婚を考えた人が
いたとか、いないとか
聞いた事はあったけど
まさか、それが本当の話で
アンのお姉さんだったなんて
びっくり・・・
あの頃のイツキって言えば
今よりも細くて華奢で
すごい美男子だったよね
そのイツキを独り占めしてた
なんて・・・うらやましい
反面、その代償はあまりにも
大きいね
好き同士なのに別れなくちゃ
いけなかったなんて」
愛している人の為に
愛している人の手を離す・・・
『そんな事が
私にできるだろうか?』
「アン、イベントだけど
・・・どうする?」
その時、瑠璃子との電話を
遮るように、店の方から
杏を呼ぶ雅也の大きな声が
響いた。
で飲んでいた時に、彼女が
話していた事・・・
イツキがデビューした当初
大切にしていた女性がいて
その人との結婚の噂がファン
の間で広まった・・・
「イツキが結婚を考えた人が
いたとか、いないとか
聞いた事はあったけど
まさか、それが本当の話で
アンのお姉さんだったなんて
びっくり・・・
あの頃のイツキって言えば
今よりも細くて華奢で
すごい美男子だったよね
そのイツキを独り占めしてた
なんて・・・うらやましい
反面、その代償はあまりにも
大きいね
好き同士なのに別れなくちゃ
いけなかったなんて」
愛している人の為に
愛している人の手を離す・・・
『そんな事が
私にできるだろうか?』
「アン、イベントだけど
・・・どうする?」
その時、瑠璃子との電話を
遮るように、店の方から
杏を呼ぶ雅也の大きな声が
響いた。