蜜林檎 *Ⅰ*
「ユリちゃん?」

「アン、こんなところで寝て
 ・・・風邪、引くわよ
 
 早く
 お風呂に入っちゃいなさい」

自分たちの部屋へ、眠るナナを
連れて行く為に

起こさないように、ゆっくりと
優しく抱き上げた。

「化粧も、とらないで眠ってた

 ・・・・・・

 お店は、もう終わったの?」

「ついさっきね

 お父さんとシンちゃんは
 まだ、片付けてるけど・・」

百合はナナを抱いて

部屋を出て行く。
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