蜜林檎 *Ⅰ*
圭司がマネージャーに
投げかける。

「じゃあ、新曲を
 作ってくださいね」

マネージャーの、その言葉に
朔夜は、顔を両手で覆って呟く

「それは、勘弁してください」
   
みんなで笑いあう中、千里が
口を開いた。

「アンズちゃん、確かその後
 ドライブに
 付き合わされたんだってね
 イッキ、何かしゃべってた?
 しゃべらないでしょう・・・
 
 でも、本当にありがとう
 
 あんな公の場で、パニックが
 起きたら、ファン達に怪我
 させちゃうからね」

「ありがとう」

杏と瑠璃子は、他の人達と
同じように、二人の姿を一目
みようとその場に行っただけ
の事なのに
 
メンバーに御礼を言われて
良いのだろうか?
 
そう、思うのだった。
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