MOMO太郎
「招き入れられたって………あり得ないでしょ」
「なぜそう言える?」
「だって、俺何にも取り得ないもん、頭空っぽだってみんなに言われるし、」
「特技とかは?」
「ない、一応部活は剣道やってるけど力は中の下だしってあれ?どうした?」
「剣道……ソードロー……ソードローは吉備族の別名……」
「違う、えと、実際やってみるから見てて、竹刀か木刀ある?」
「木刀?あぁ、刀かほら。これ使え、」
「えっ?真剣?しかも両刃だし」
まあいいや、とつぶやき村の真ん中にある大きな御神木を剣で指し
「あれ斬るから、」
「おい、あれは……」
木原は村長の言葉をさえぎるようにあゆみ足で御神木の前まで移動する、そして小さく振りかぶり、右足を右斜め前に出しながら両刃剣を左斜め上から右斜め下に返し胴のごとく切り落とす、御神木は真っ二つに斬り倒されたこの間約五秒、だがすごいのはこれだけじゃない、御神木は樹齢1000年の大木、それを切り落としたのだ、しかも断面は真っすぐ、角の方なら果物ナイフくらいの殺傷能力はある。しかしこれで中の下。これより上が地球にはいる、と、村長を想わせた、しかし、村長は新たな疑問