アイゼンハイムからの招待状


「あ……、多分、どこかに落としたかと。走るのに夢中だったから。あと、チャッカマンも」


「そうか」


それなら仕方がないと結局、武器になりそうなのは蓮見さんの棒しかなく、出流さんがいる部屋――奥様の部屋までは、蓮見さんが先頭で行くことになった。


緊張の文字が似合う団体だ。


軍事経験でもあるのか、果敢にも蓮見さんはみんなから離れた距離で周りの安全を確認し、誘導する。


緊張がとけたのは小鳥遊さんの部屋に入ったときなのだが。


「荒らされて……」


机にあった宝石、置き物。引き出しという引き出し全てが開いていたりと家探ししたようだった。


『宝石とか盗むつもり』


佐藤の言葉を思い出す。出流さんの仕業かと思うも。


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