アイゼンハイムからの招待状
終結へ
(一)
結局、僕らは寝ずの一夜を明かした。
五時ごろに呼び鈴が鳴ったことで皆の緊張がほぐれて、全員で屋敷の玄関へ行く。
念のため、開けたのは蓮見さん。
扉の向こうにいたのは、ベージュのくたびれた外套を着たおじさんと。
「警察……?」
「朝早くにすみません、私、国本と言うものですが」
制服を着た警官を後ろに携え、国本と名乗るおじさんが警察手帳を見せた。
蓮見さんとて驚いている。
「失礼ですが、この屋敷の人で?」
「いや……」
「あ、ああ、刑事さん!奥様が、旦那様がぁっ」
警察とあってか、安心したあんこさんが、国本刑事にすがりついた。
離しはしないが困惑する国本刑事。
「いったい何が……」