アイゼンハイムからの招待状
机には金の聖杯や十字架もあった。
ただ、肝心の小鳥遊さんの姿がなく。代わりに――
「シャワー……?」
じゃーと流れる音。
みんなも気づいたか、ここからは見えない扉の向こうを見た。
「風呂場でのぼせているのかも……!」
雫がそう言って、浴室へと行こうとする。僕もその後についていった。他の三人は女性の風呂とあってか遠慮している。
扉をあける。脱衣場があり、すりガラスの向こうが浴室だ。
ただ――
「っ」
むわっと生臭いにおいがした。
すりガラスを開けようとした雫の手が鼻を押さえた。僕とて押さえたいが、そんなことよりも小鳥遊さんの様子が知りたく、すりガラスをあけて。