アイゼンハイムからの招待状


「それよかアリバイ聞きじゃねーの?犯人いたら、そいつ縛り上げれば安心できるし。なあ、そーちゃん」


こいつに言われるのはムカつくが佐藤の言い分は正しい。


「アリバイを聞こうにも、小鳥遊さんがいつ死んだのかが……。最後に小鳥遊さんに会ったのは誰です」


僕の質問に間を置いて、平野さんが手をあげた。


「多分、私かと。今晩の夕食をどうするかと聞いた際に、体調が悪いということを言っていましたので」


「その時、小鳥遊さんの姿は見ましたか。時間は覚えていますか?」


「いえ、扉越しの会話でしたが、あれは間違いなく奥様の声です。時間は……だいたい六時ごろでしょうか。七時の夕食に間に合うようにしていましたので」


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