Thinking Of You
高校3年生の時、とうとう俺は一人になってしまった。
国籍も名前も変えて、なんとか大学に合格することが出来たけど、第一志望校の大学は俺の過去を知って、受検さえさせてくれなかった。
今は少年院にいる兄さんとはたまに会ったり、ハングル文字の手紙のやり取りをしている。
両親とは、居場所すらわからない。
けど、これからは"加藤 勝平"として生きていこうと思っている。
全て話し終えると、俺はいつの間にか泣いていた。