Thinking Of You
「先にお風呂にする?? それともご飯にする??」
創美が赤いエプロンを外しながら、俺に向かって言う。
何だよ、それ。
新婚みたいじゃん。
「じゃあ、お腹すいたから先にご飯。」
「わかった。」
そう言ってニコッと笑った創美は、俺のかばんを取ってリビングに行く。
その後ろ姿を見ていて、不意に愛しさが溢れた。
当たり前のことが、こんなにも愛しいことだったんだ…
涙をこらえて、俺もリビングに向かった。