Thinking Of You
そこにはいつもの創美がいた。
創美の存在を確かめるように、ブツブツ文句を言いながら玄関に来た創美を、俺は強く抱きしめた。
「ちょっ、ちょっ、ちょっと!!! ど、どうしたの!?」
どうもこうも無いだろ…!?
そう言おうとしたけど、喉が熱くて声が出なかった。
「…スンリさん?? 泣いてるの…??」
泣いてる…?
本当だ…
俺、泣いてるし…
「帰っても、創美いなくて… もう3週間だから、黙って帰ったのかと思って…」
「あたし、黙って帰る程薄情な人間じゃないよ。 病院で薬もらいに行っただけだから。 心配かけてごめんね??」