Thinking Of You
まるで小さな子供をあやすように創美は言った。
また愛しさが溢れ出す。
「…もう、俺を一人にしないでくれ… ずっと…俺の側にいてくれ…」
創美がいなくなっただけで、世界が終わったかのような気持ちになった。
俺にとって、創美は生きがいなんかじゃなくて、俺の全てなんだ…
そう思うと、我慢していた嗚咽が漏れ始める。
震える体でも、精一杯創美を抱きしめた。
「…うぅ、うえーんっ」
すると創美も号泣し始めた。
そして何も言わず、俺の背中に手を回して、俺を強く、強く、抱きしめてくれた。
俺の言葉に対しての答えなんだろう。
そう思いながら、俺達はしばらくの間、強く抱き合いながら泣いた。