声恋 〜せいれん〜




窓から清冽な陽光がさしこんで、テーブルの上のわたしのグラスを神々しく浮かびあがらせる。




わたしの視界の下は、雲海がどこまでも広がっている。




となりには、あこがれの人が、しずかな寝息をたてて寝ている。




このすてきな組み合わせ、ずーっと見ててもあきないよ。




いつも想いつづけていた人が、こーんなすぐ横で、安心した子供のようにねむってるなんて…。




ああ…




わたし…




死んじゃったのかなぁ…? 




ここはひょっとして…天国?



< 46 / 286 >

この作品をシェア

pagetop