声恋 〜せいれん〜
第四章 凛と、すなおに
夏草の、むせかえるような息づかいとともに…
夏の衣がえとともに…
セミの鳴き声とともに…
やってきたのは…
蓮也メール!!
『来週、一日あきができた。お前のヘルメット買っておくから』
蓮也さんのバイクに、乗れるんだ! ん~、もう、行く行く! どこへでもいっちゃうよぉ~。
もう、完全に忘れられてたかと思った。
はじまるはじまる、わたしたちの夏が。
そんな、予感。