僕らはみんな、うさぎ団
第1章 『不細工女』
~殺される女~
ガッシャアァァァァァァァン!!!
私は、この世界から必要とされていない。
むしろ、私に会うほとんどの人が、
私をこの世の存在として
認めようとはしない・・・
・・・・・
コノ鉄柱さえも!!!
今、何が起きたかと言うと。
工事現場の空を飛んでいた
分厚い鉄柱が、この世から
私の存在を消そうと、
私に向かって一直線に突っ込んできたのだ。
みんな、そんなのただの偶然だと思うかもしれない。
だけど、これだけじゃない。
私は、しょっちゅう交通事故に遭ったり、
遭いそうになったり、
大勢のカラスに一斉攻撃されたり、
木の下に入れば大量の虫が降って来たり、
海で浮き輪が破れたり、
とにかく、例を挙げたらキリがない!
それでも周りの人は、
何言ってんだ大げさな!
不幸ぶるなよ!!
そういう奴は結構いるよ!
とか、
ただ生まれ持って不幸の神なんだ。
とか、
芸人になれよ!笑いの神が付いてんだよ!
とか言う奴がいるだろう!
だけど本人の私にとっては、
どうやっても、そうは思えない。
ただ…、
この世から私の存在を消そうと
しているようにしか思えない・・・