僕らはみんな、うさぎ団
公園の水道まで手を引っ張られ、
連れて行かれた。
不思議なものだ、
毎日、通っている道だから
よく目にする公園なのに、
公園に入ってみると、
今まで外から見ていた公園とは全然違う場所のようだった。
「ほら、脚出して!!
ちょっと沁みるかもしれないけど、
我慢してね。」
「………はい………」
私は血だらけの脚を水道の蛇口の前に出した。
一般的な良心より強い良心を持ったコノ人は、
私の膝にこべりついた小石や砂を丁寧に優しく取ってくれた。
真っ赤に染まった脚も
黄色人種よりダイブ白い元の脚に戻してくれた。
その間どのくらい時間が掛かったのか、
何を考えていたのか全然覚えていない。
私は脚を洗い終わった事に気付かなかった。
一般的な良心より強い良心を持ったコノ人は
何も言わないで突っ立ている私に
「おぉい。一応、終わったよ!
でも、やっぱちゃんと消毒してもらったほうがいいよ。
どこで、転んだのか知らないけど、
砂がいっぱい付いてたから、化膿すると大変だよ!!」
コノ人は私の顔を見たんだろうか…
きっと一般的より少し強いだけの良心ではキツイだろう…
私はコノ人の顔を見ていないから、
コノ人が私の顔を見ているか、見ていないか、
分らない…
怖い…