【完】それでも君を愛してるんだ

「何、人の枕かんでんの」

そうクスクス笑うお兄ちゃん

「だ、だって!」

私はそういって枕に顔をうずめる

だって!の次の言葉が見つからない




「お兄ちゃんは、どうしたの?」

お兄ちゃんが私を部屋に呼ぶのは珍しい

私が勝手に行くことはあるけど

いつもそれで「ノックしろ」って言われるんだよね

私はお兄ちゃんの枕をそっとベッドにおろした




「今日、男と帰ってきてたからさ」

そう切り出すお兄ちゃん

その顔は・・・怖い。

私の額には冷や汗が流れる



< 20 / 254 >

この作品をシェア

pagetop