憂鬱girl-stage③-

『今日、帰る』

短くそう言って電話は切れた。


その相手は、天咲秋人さん。先週から、研修で見てない。強引で俺様で、自己中で、悔しいくらい美形で、意地悪ばかりで


なのに、優しい目をする、


あたしの好きな人。


なんて、やっぱり口に出したら駄目です。胸がキュウとする。あの淡い茶色の瞳だとか、それを眩しそうに細める仕草だとか、無駄な肉の一切ないだろうライン、それに抱き締められた時の鼓動の上昇度とか、もう思い出したらキリがない、


魅力的で、多分誰もが好きになっちゃうんじゃないかと思う位、甘い人。


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