NOAH
「…一体、どこにつながっているんだ?」

「言っただろう? 外だよ。……ドームの外さ」

「えっ!?」
 
レイとヒオウは声を上げる。

「ちょ、ちょっと待って…。外って……放射能で汚染されていて出られないはずよ!? そんなところに行ったら……」
 
青い顔で訴えるヒオウに、シオはニヤリと笑う。

「そう教えられて来たんだろう、お前たちは」

「どういうことだ?」
 
レイは怪訝な顔で訊く。

「そんな怖い顔すんなって。こう言えば少しは安心するか? …あたしは、ドームの外から来たんだ」

「…え?」
 
シオが何を言っているのか理解する前に、ゴゴゴと扉が開き出し、今度は眩しい光が見えてきた。

「お前たちに真実の国の姿を見せてやるよ」
 
眩しい光に手を翳す。
 
ほどなく扉は開ききり、目が明るさに慣れてくると、さほど光は強くないことに気付いた。

同じようなコンクリートの壁に囲まれた通路の少し先に、柔らかく光の注いでいる場所がある。

「ついてきな」
 
シオはまた先頭をきって歩き出す。ヒオウはかなり青い顔をしていて、シオについて行く気にはなれないようだ。
 
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