NOAH
「おばさんはいつものとこかい?」
周りを見渡しながらシオが言う。
「ああ、顔を見せておいでよ」
近くに居た中年女性が答える。
「ありがと」
シオはその場を離れ、もと来た道を引き返していく。レイ達が付いていこうか迷っていると、
「何やってんだ、行くぞ!」
そう声をかけられ、慌てて後を追った。
先程入ってきたところまで戻り、逆方向に延びている通路を進んでいく。
たまに人とすれちがいながら歩いていき、たどり着いたところは温室らしいところだった。
むわっとした湿気のある暖かい空気がレイ達を包み込む。
広い室内にはたくさんの植物が栽培されており、そのほとんどは果物や野菜のようだった。
「…水があるのか! …本物の植物!?」
野菜の葉に触れたレイは驚きの声を上げた。
ドームの中では滅多に見ることのない、生きた植物。その下、根の部分はゆったりと流れる水に浸かっていた。
「こんなに大量の水、どこから…」
「地下から汲み上げているのもあるけど、ほとんどはどこからか流れてきてるものを使ってる。
昔街のあった方から流れてきてるんだ。もしかしたらそのあたりに人がいるのかもしれないな。放射能の残っているところがあって、全部の地域と連絡がとれてないから、はっきり分からないんだけど……」
周りを見渡しながらシオが言う。
「ああ、顔を見せておいでよ」
近くに居た中年女性が答える。
「ありがと」
シオはその場を離れ、もと来た道を引き返していく。レイ達が付いていこうか迷っていると、
「何やってんだ、行くぞ!」
そう声をかけられ、慌てて後を追った。
先程入ってきたところまで戻り、逆方向に延びている通路を進んでいく。
たまに人とすれちがいながら歩いていき、たどり着いたところは温室らしいところだった。
むわっとした湿気のある暖かい空気がレイ達を包み込む。
広い室内にはたくさんの植物が栽培されており、そのほとんどは果物や野菜のようだった。
「…水があるのか! …本物の植物!?」
野菜の葉に触れたレイは驚きの声を上げた。
ドームの中では滅多に見ることのない、生きた植物。その下、根の部分はゆったりと流れる水に浸かっていた。
「こんなに大量の水、どこから…」
「地下から汲み上げているのもあるけど、ほとんどはどこからか流れてきてるものを使ってる。
昔街のあった方から流れてきてるんだ。もしかしたらそのあたりに人がいるのかもしれないな。放射能の残っているところがあって、全部の地域と連絡がとれてないから、はっきり分からないんだけど……」