僕は忘れるんでしょうか
「よってこの道をそう名付ける、だそうですよ先生!……それにしてもひど過ぎですね…これじゃあまるで…」
遠いどこかを見ながらランクスは
「“悪魔の遊び場”だな」
とシオンに無愛想に答える
確かにここは楽園と錯覚するほど美しかったらしいが今では何の草花も生えていない更地に変わってしまっていた
覚めない夢はない
楽園も一度地に落ちてしまえばもう二度とは天に戻れない失楽園と化す
あくまで淡々と話すランクスの様子に少し苛つきながらシオンは
「…いったい何故こうなってしまったんだ……?」
「…知りたいか?」
ランクスはさっきと同じように遠くを見つめながら問う
シオンが黙って頷くとランクスはゆっくりと語り始めた