僕は忘れるんでしょうか


「ところで一つ先生にずっと尋ねたいと思っていたことがあるんですけど…」



何だ?とシオンの前を歩きながら訊く






「なんでそんなにオレを評価してくれるんですか?
カロールの町から連れていってくれたのもそうだし、昨日だって先生の部下に入れてもらったりなんでなんですか?」





ランクスは、はたと立ち止まり振り向きざまに一言






















「テキトーに決めた」

――ヤバい殺意が芽生えてきた…
てゆうかこんな改行してまで言うことじゃないだろ!!!



「そうですか!!
よーーく分かりました!!」


シオンは怒りながらランクスを早足で通りすぎ前を歩いていった




「フ、やはりまだまだガキだな」




前方遠くに聞こえてますよ!と怒る声が聞こえる


笑いながらランクスがここはそっちの道じゃなくて左だぞ、と言うと分かってますよ!との声が返ってくる



――フ、全然分かっていないじゃないか
理由はまだ伝えなくていいな……いやもしかしたら伝えることはないかもな




さっきよりも遠くから早く行きますよとの声が聞こえる











――俺とシオンには今のように距離が開いている

シオンはちゃんと今を精一杯生きている
だから今輝いている



それに比べ俺はどうだ!?
まだ過去に囚われあの時から時間が止まったままだ…


俺には分からない


俺には…
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