僕は忘れるんでしょうか
「…あれ?先生ー!もしかしてあれって!?」
「あぁ…やっと着いたな」
白く威厳のある門、高くそびえる白い城、そして同じくらい高く銀色に光る塔
「ハ〜リベッルっだ〜!!」
「…はしゃぐな、シオン」
片耳を指で塞いで話すランクス
だってだってとシオンが
「オレ初めてなんですよ!カロールの町以外の場所に行くの!」
ランクスはハァ…と溜め息をして
「分かった、分かった…恥ずかしいから門を抜けたらあまりはしゃぐなよ…」
は〜い♪とランクスとは対象的な明るい表情で話すシオン
仰々しい門を抜けるとハリベルの市民が売買している市場がありそこが皆のメインストリートとなっている
そこにはたくさんの人とたくさんの商品、たくさんの金が流通している
興奮収まらないシオン、さっきの忠告は聞いていたのかというようなランクス
あまりにシオンがはしゃいでいたからか、それともランクスがフードを被らなかったからか、
あちらこちらから女の、それも若い女の声が聞こえる…
それは明らかにこっちに向かって話す声が聞こえる…
その時……!