僕は忘れるんでしょうか



「キャ〜〜〜!」



女の人の奇声が聞こえる!!早く助けに行かなきゃ!とシオンは直ぐに少し離れた女性のところに向かう!













その女性もこちらに向かって走ってくる…!














あと少しでつく…



















ついた!!
「大丈夫で…バシン!!!!!」

シオンは助けにいった女性におもいっきりビンタをくらった


そしてその女性に凄い形相で睨まれ

「アンタ邪魔っ!!」



――な、なんでやねん…

おもわず関西弁でツッコミをいれてしまったシオンだが直ぐに理由が分かった











ヒリヒリする左の頬をさすりながらランクスを見ると先ほどの若い女性たちは一斉にランクスを囲んでいた



「キャ〜〜〜!!ホンモノだ〜!」





「握手してくださいっ!」





「こっち見て〜〜!」



などなど…







それに動じずランクスは普段、シオンには見せない爽やかな笑顔で応えている




――これがいわゆる営業スマイルってやつか…









こんなことを思いながらシオンは男心を逆撫でする行為に顔を膨らませていた












若い女性の人だかりの端で壁に寄りかかり、不機嫌そうに頬杖をついている少年に一人の男が近寄る…
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